「腰椎すべり症と診断されたけれど、何をしてはいけないの?」
「運動した方がいいのか、安静にした方がいいのか分からない」
「腰を反らしたりストレッチしたりしても大丈夫?」
このように不安を感じている方は少なくありません。
結論からいうと、腰椎すべり症だからといって、すべての運動や日常動作を禁止する必要があるわけではありません。
ただし、痛みや足のしびれを我慢して動き続けたり、身体の状態に合わない運動を繰り返したりすることは避けた方がよいでしょう。
また、腰椎すべり症には「変性すべり症」と「分離すべり症」などがあり、症状や注意したい動きも一人ひとり異なります。
日本整形外科学会によると、変性すべり症では腰椎のずれによって脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで、お尻や太ももの痛み、しびれ、歩きにくさなどが現れる場合があります。
腰椎すべり症で「絶対にやってはいけない動作」はある?
「この動作をしたら必ず悪化する」という全員共通の禁止事項があるわけではありません。
症状の程度、すべりの種類、神経の圧迫状態、年齢、筋力、生活環境などによって、できることは変わります。
そのため、
「腰椎すべり症だから運動禁止」
と考えるのではなく、
「この動きをすると、自分の痛みやしびれがどう変化するか」
を確認することが大切です。
一方で、日常生活の中で特に注意したい動作があります。
腰椎すべり症で注意したい7つのこと
1.痛みやしびれを我慢して動き続ける
「少しくらい痛くても運動した方がいい」
「歩けばそのうち慣れる」
と考え、症状を我慢して続ける必要はありません。
特に、
- 足のしびれが強くなる
- 足に力が入りにくくなる
- 歩ける距離が短くなる
- お尻や太ももの痛みが強くなる
といった変化がある場合は、一度身体を休めて状態を確認しましょう。
腰椎変性すべり症では、立ったり歩いたりするとお尻や太ももの症状が出て、休むと再び歩ける「間欠性跛行」がみられる場合があります。
2.腰を強く反らす動作を繰り返す
特に腰椎分離症・分離すべり症では、腰を後ろに反らすことで痛みが強くなる場合があります。
日本整形外科学会も、分離症では腰を反らしたときに痛みが強くなりやすく、成長期にはジャンプや腰を反らす・ひねる動作を繰り返すことが発症に関係すると説明しています。
そのため、
「腰を反らせば腰が伸びて良くなる」
と思って、強い反り腰ストレッチを繰り返すのはおすすめできません。
ただし、すべての腰椎すべり症で腰を反らすことが禁止されるわけではありません。痛みが出る動きは無理に繰り返さないことが基本です。
3.腰を強くひねる運動を無理に行う
ゴルフやテニスなどのスポーツだけでなく、ストレッチでも腰を強くひねる動作があります。
腰をひねること自体が一律に禁止されるわけではありませんが、ひねったときに痛みやしびれが増える場合は無理をしないようにしましょう。
特に分離症では、腰を反らす・回旋する動作の繰り返しが関係するとされています。
4.重い物を無理な姿勢で持ち上げる
床にある重い荷物を、膝を伸ばしたまま腰だけ曲げて持ち上げると、腰への負担が大きくなりやすくなります。
荷物を持つときは、
身体の近くで持つ
膝や股関節も使う
急に身体をひねらない
などを意識しましょう。
日本整形外科学会も、一般的な腰痛対策として中腰などの日常姿勢への注意を挙げています。
5.長時間ずっと同じ姿勢でいる
長時間、
- 立ちっぱなし
- 座りっぱなし
- 中腰
- 前かがみ
などを続けることで、腰や足の症状が気になる方もいます。
「正しい姿勢をずっと維持する」ことよりも、同じ姿勢を長時間続けないことが大切です。
仕事中でも可能であれば、一度立つ、座る、少し身体を動かすなど、姿勢を変える時間を作りましょう。
6.自己流で強いストレッチや筋トレをする
腰椎すべり症について調べると、
「腹筋を鍛える」
「背筋を鍛える」
「腰を伸ばす」
「股関節を柔らかくする」
など、さまざまな方法が出てきます。
しかし、すべり症の種類や症状によって適した運動は異なります。
日本整形外科学会も、すべり症そのものについて効果が明確に確認された予防法はないと説明しています。
「この運動をすればすべり症が治る」と考えて、痛みを我慢しながら特定の運動を繰り返すことは避けましょう。
7.怖くなって全く身体を動かさなくなる
これは意外に重要です。
「すべり症だから腰を動かしてはいけない」
と考えて、必要以上に活動を制限するのもおすすめできません。
長期間活動量が低下すると、体力や筋力が落ちて日常生活がさらに大変になる場合があります。
日本整形外科学会も、腰痛によって日常生活が制限されると体力や腰を支える筋力が低下する可能性を説明しています。
つまり、
無理して動くのも避ける。
怖がって全く動かないのも避ける。
その間で、ご自身の身体の状態に合わせて調整することが重要です。
腰椎すべり症ではウォーキングしてもいい?
症状が落ち着いていて、歩くことで痛みやしびれが強くならない場合には、無理のない範囲で身体を動かすことができます。
ただし、
「毎日30分歩く」
「1万歩歩く」
など、全員共通の目標を設定する必要はありません。
歩ける距離には個人差があり、その日の状態によっても変化します。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
腰椎すべり症でストレッチはしてもいい?
ストレッチも「すべり症だから禁止」というわけではありません。
ただし、
痛いほど伸ばす
腰を強く反らす
勢いをつけてひねる
しびれが増えているのに続ける
といった方法は避けましょう。
特に分離すべり症では、腰を反らすと症状が強くなる場合があります。
「気持ちよく伸びる」と「痛みを我慢して伸ばす」は別です。
ご自身の状態に合った運動が分からない場合は、医療機関などで相談してください。
コルセットはずっと付けた方がいい?
コルセットは腰痛に対する装具療法として使用される場合があります。
ただし、
「すべり症なら一日中ずっと着ける」
と自己判断するのではなく、使用期間や装着方法について医療機関から指示されている場合は、その指示に従ってください。
日常生活では何に気をつければいい?
難しく考えすぎる必要はありません。
まずは、
痛みを我慢して動かない
急に重い物を持ち上げない
腰を強く反らしたりひねったりして症状が出る場合は避ける
長時間同じ姿勢を続けない
無理な運動を突然始めない
という基本を意識しましょう。
さらに、自分が
「何をすると症状が強くなるのか」
を知ることも大切です。
「腰椎がずれている=必ず痛い」ではありません
画像検査で腰椎のすべりが確認されても、症状の出方には個人差があります。
日本整形外科学会によると、腰椎変性すべり症では腰痛が比較的少なく、腰痛が全くない患者さんもいるとされています。
そのため、
「画像ですべっているから痛いはず」
「すべりを元に戻さなければ治らない」
と単純に考える必要はありません。
レントゲンやMRIなどの検査結果と症状、身体の状態などを合わせて考えることが重要です。
このような症状は整体より医療機関を優先してください
次のような症状がある場合は、セルフケアや整体だけで様子をみるのではなく、早めに医療機関へ相談してください。
- 足に急に力が入りにくくなった
- 下肢のしびれや麻痺が悪化している
- 排尿・排便に異常がある
- 尿漏れが出てきた
- 安静にしていても強い痛みが続く
- 発熱を伴う腰痛がある
- 症状が急速に悪化している
日本整形外科学会も、しびれや筋力低下、尿漏れなどを伴う腰痛では、放置せず速やかに整形外科を受診するよう案内しています。
北京気功整体院では腰だけでなく歩き方や足元まで確認します
腰椎すべり症による腰痛や足のしびれでは、一人ひとり症状や生活環境が異なります。
北京気功整体院では、医療機関での診断や治療を否定することなく、整体の立場から、
- 腰
- 骨盤
- 股関節
- 膝
- 足元
- 姿勢
- 歩行状態
などを確認します。
身体への負担に関係している要素を確認し、一人ひとりの状態に合わせて無理のない範囲で施術やセルフケアについてお伝えしています。
よくある質問
Q. 腰椎すべり症で一番やってはいけないことは何ですか?
全員に共通する一つの禁止動作があるわけではありません。特に注意したいのは、痛みやしびれが強くなっているのに我慢して同じ運動や動作を続けることです。
Q. 腰椎すべり症では腰を反らしてはいけませんか?
一律に禁止されるわけではありません。ただし、特に分離すべり症では腰を後ろに反らしたときに痛みが強くなる場合があります。反らすことで症状が強くなる場合は無理に繰り返さないようにしてください。
Q. 腰椎すべり症で筋トレをしても大丈夫ですか?
身体の状態によります。自己流で強い負荷をかけるのではなく、痛みやしびれが増えない範囲で行うことが大切です。適した運動については医療機関などに相談してください。
Q. 腰椎すべり症で重い物を持ってはいけませんか?
必ず禁止というわけではありませんが、重い物を急に持ち上げたり、中腰のまま持ち上げたりすると腰への負担が大きくなる場合があります。荷物を身体に近づけ、膝や股関節も使うことを意識してください。
Q. 腰椎すべり症は安静にした方がいいですか?
強い痛みがあるときに無理をする必要はありません。ただし、自己判断で長期間ほとんど身体を動かさなくなることも避けたいところです。症状に合わせて活動量を調整しましょう。
まとめ
腰椎すべり症で大切なのは、
「○○は絶対禁止」
と決めつけることではありません。
特に注意したいのは、
痛み・しびれを我慢する
強く腰を反らす・ひねって症状が増えるのに続ける
急に重い物を持つ
長時間同じ姿勢を続ける
自己流の強い運動を行う
怖くなって全く身体を動かさない
といった行動です。
症状の出方には個人差があります。
「何をすると痛むのか」「どれくらいなら動けるのか」を確認しながら、ご自身の状態に合った活動量を考えていきましょう。
八尾市で腰椎すべり症による腰痛・足のしびれ・歩行のお悩みがある方は、北京気功整体院へご相談ください。
